杉山健康法実例
高血圧で酒をひかえるよう診断された、男性70歳
CL:製造会社役員
1.現病歴
T.Mさん70歳 男性 会社役員
会社を息子に引き継いで、これからは気を遣う生活から離れて趣味のお酒を愉しみながら悠々自適の生活を送ろうと思っていた矢先、健康診断で「血圧が高く肝臓の数値も上がっているため、酒をひかえて薬はお守り代わりで続けるように」と診断されて以来とにかく酒が旨くない。しかし、薬を続けていると逆に脳梗塞になる確率が高くなると発表しているサイトを見つけた。どうしていいかわからないとのことで相談あり。
2.診立て
・血圧は降圧薬内服ありで135mmHg、内服なしで154㎜Hg。また、肩こりが強くネコ背で、立位の血圧135㎜Hg、姿勢を正すと110㎜Hgに変化。
・大阪がん循環器病予防センターのサイトで、降圧薬ありで発症確率1.9倍。
・食生活は外食中心で寿司と中華とトンカツが好物、昼は会社近くの大衆食堂で定食。
・車通勤で、仕事中は座っている時間が長く、歩く機会は少ない。
・立位体前屈は-30㎝。
以上から、高血圧の根本原因はネコ背と運動不足と食事バランスの偏りと気を遣うことによる自律神経バランスの乱れから体や血管が硬くなり血圧が上がっている、と診立てた。
3.健康法
食事お酒は2合までをゆっくりたしなみチェイサーに白湯を。寿司は光物を中心に、中華は野菜の多い中華飯や八宝菜などでバランスよく。トンカツはキャベツから食べて、追加のサラダを。昼の定食は焼きサバ定食など動脈を柔らかくするメニューを注文。
運動体と血管の柔軟性を向上させるために1日3回のラジオ体操(6:25~ 9:55~ 13:55~)を日課に、通勤は電車とバスにシフトし乗り換えはなるべく階段を使って少し息が上がるぐらいの早歩きを心がける。
血行ネコ背改善の筋膜リリースと体幹トレーニングそして背骨・股・膝関節のROMエクササイズと自律神経バランスを整えるマッサージを施術。風呂は40度のお湯に首まで10分つかり入浴後に気軽にできるストレッチングを指導。
4.結果/現在
血圧は降圧薬内服なしで136に下がり、大阪がん循環器病予防センターの発症予測ツールで発症確率が1.9倍から0.9倍に下がり、肝臓数値も正常化した。(グラフ参照)
身長は2.2㎝伸びてネコ背は改善し、立位体前屈+1㎝、3.7㎏ダイエット出来た。
「会社には相談役で出勤してあちこち歩き回っている。仕事終わりに息子と一杯呑むのがなによりの愉しみです。とにかく酒が旨くなりました」(本人談)
脳卒中・虚血性心疾患発症確率計算はこちら
http://www.osaka-ganjun.jp/health/si-estimate/